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カウンセリングサービスの大野愛子です。


“執着”とは、心がとらわれて離れがたいこと。執着は前に進もうとするあなたを引きとめてしまう重りでもあります。そして、引きとめてしまうのは“感じたくない感情”があるから。


感じたくない感情が重りとなり、まるであなたの足に巻きついて、前に進みたくても進めなくなるのです。執着というのはそれぐらい“重いエネルギー”でもあるのです。


執着NO1の悩みといえば男女関係ですので、恋愛を例にしてお話しをしましょう。

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たとえば、三か月ほど前に失恋をしてしまった女性がいるとします。
3年付き合った彼に、「もう君とはやっていけないよ。ゴメン、別れよう」と言われてしまった。でも、彼女は「え?なんでそんなこと言うの。あんなに好きだって言ってくれたじゃない。あの言葉は嘘だったっていうの?私に悪いところがあるなら全部直すから、とにかくやり直したい」と今でも彼のことを忘れられない。


このようなケースいちばん感じたくない感情は、「さみしさ」です。3年彼とお付き合いしていたのだとしたら、3年私のそばにいてくれた人がいなくなるわけですから、どう考えたってさみしくなりますよね?


そばにいてくれた人がいなくなるだけではなく、毎週デートしていた人がいなくなるわけだし、私の話しを聞いてくれる人がいなくなるわけだし、私を褒めてくれる人がいなくなるわけだし、私におはようのラインを送ってくれる人がいなくなるわけだし、私を抱きしめてくれる人がいなくなるわけだし、どう考えたってさみしくなるわけです。


なによりさみしいのは、私のことを好きだと言ってくれる人がいなくなるわけですよね。恋人というのは、「世界でたったひとり私のことをいちばんに好きと言ってくれる特別な人」なわけですから、それを失うことはあまりにも大きすぎるわけです。


彼を失うと、そこに残るのは、ひとりぼっちの私。ひとりぼっちになったときに感じる感情が耐え難いんです。


ひとりぼっちになったときに感じるのは、さみしさ、こどくなどの感情です。それを感じたくないので、「別れたくない」「私を捨てないで」としがみつくわけです。


時々ね、ふられてしまったにもかかわらず、「どう?元気にやっている?」なんてメールを、まるで付き合っていた頃と同じような感覚で送ってしまう人がいます。


自分がふった相手からメールがきたらビックリすると思うんだけれども、これも感じたくない感情があって、それを回避したいときにそんなことをしちゃう。


ふられたことを受け入れると、さみしさ、こどくという感情を感じなければいけない。すると、「ヤダヤダ、そんなのヤダ」って、まるでなにもなかったかのようにふるまってしまうわけです。

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別れるということは物理的にはひとりになるわけですが、執着していれば心理的にはひとりにならなくて済みます。心のなかではその人と一緒にいるから。


すると、別れた恋人のことを何年も思い続けるなんていうケースもあるわけですが、心のなかに誰もいなくなってしまうとさみしさを感じてしまうので、執着をするわけです。


さみしさというのは、あくまでもひとつの例です。人によって感じたくない感情は違います。たとえば…


・ふられたということは、自分はダメだという烙印を押されたのではないか。私はもう誰からも愛されないのではないかという感情。


・彼のような素敵な人にはもう二度と出会うことはできないかもしれない。私はこの先結婚できないのではないかという感情。


・彼がいてくれたから頑張れたけれども、彼がいない私なんてただのちっぽけな存在。私はちっぽけであるという感情。


・彼ほど私のことを愛してくれた人はいない。彼以上に私のことを愛してくれる人なんて現れないだろという感情。


感じたくない感情のすべては怖れです。執着しているときには必ず怖れの感情があって、それを感じたくないので彼を手放したくないんです。


さみしさやこどくを感じないためには、“彼のことばかり考える”というやり方になることがほとんどです。


彼のSNSをチェックする。彼からもらった昔のメールを読み返す。ふたりでとった写真を懐かしむ。ネットで復縁する方法を調べる。メールを送りたいなと考える。どんなメールを送れば返事がもらえるのかなと検索する。


こんなふうに彼のことばかりを考えることで、自分のさみしさやこどくを感じなくて済むというメリットがあります。


そんなときに友達が、「もう彼のことなんて忘れちゃいなよ。気分転換だと思って、映画でも見に行こうよ!」と誘ってくれたとします。友達に誘われて外に出てみると、うっかり彼以外のことを考えることになります。


すると、せっかく映画を見ているにもかかわらず、「ああ、本当は彼と映画を見たかったな」「彼は今頃どうしているんだろう」なんてことを考えて始めてしまうわけです。


すると、友達といながらも、彼のことをずっと考えているってわかりますか?
身体は友達といるのに、心は彼と一緒にいるということがおわかりでしょうか?
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執着のことを“とらわれ”と表現するように、心がとらわれて離れられないんですね。だけど、彼を手放してしまうと、心のなかの全部がさみしさやこどくの感情に入れ変わってしまう。


執着を手放せないときには、なんらかの怖れの感情がベースにあるんだということを知っておいてください。そして、自分はいったいなにを怖れているんだろうかと考えてみてほしいんです。


この感情を受け入れて癒していくことも手放しの大きな課題になります。ある意味ではひとりで抱え込むことの限界なのです。


ひとりで取り組む必要はありません。そんな時こそカウンセラーと一緒に考えていきましょう。



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