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カウンセリングサービスの大野愛子です。
今日は、「近すぎるとケンカするし、離れるとさみしい、そんな関係」について。
恋人同士であれば別れを決めたとたん、夫婦であれば離婚したとたんに、二人の関係性がうまく行きだす場合があります。
一緒にいるとケンカばかりで傷つけあってしまう。あまりにもつらいのでもう別れようという話になる。でも、別れを決めたとたんに、なんだかつきものが落ちたようにケンカが減り、一緒にいて居心地の良さみたいなものを感じたりする。
あれれ?別れたあとのほうがイイ関係。少なからずあるのですが、「じゃぁ、それでヨリを戻せば上手くいくのか?」というとそうとも限らないのです。
そこには“心理的距離感のマジック”があるからなのですが、今日はそんなお話しを。
皆さんは、「ヤマアラシジレンマ」のお話をご存じでしょうか?ヤマアラシというのは、ハリネズミのことですね。
冬の寒い夜、二匹のヤマアラシがいました。離れていると寒いのでなんとか寄り添おうとします。しかし、近づきすぎるとお互いの針が刺すので血が流れて痛いのです。離れると痛くなくなるのですが、今度は寒くて仕方がないのです。
近くなり過ぎれば傷つけてしまうし、離れてしまえばさみしい。これがヤマアラシのジレンマです。
これは心理学的にはどういうことを言っているのかというと、私たちは距離が近くなればなるほど仲良くなれると思っているけれども、むしろ逆で、あまりにも近くなると争い、嫉妬、執着、支配欲などが出てくるので、相手を自分の思うとおりにしたくなる。
つまりは心の距離が近くなればなるほどネガティブな感情も起きやすくなるということですが、距離を離すとネガティブな感情がやわらぐともいえるのです。
「あれだけ憎たらしいと思っていたヤツでも、いないとなるとなんかサミシイ」なんていうのは、近くにいるときには相手の嫌なところしか見えないけれども、離れてみると相手の良さが見えてきて、戻りたくなったりする…という感じでしょうか。う~ん、なんかこのあたり、私も経験あるぞ(笑)。
離れると、心理的な距離が空いたことにより、争い、嫉妬、執着、支配欲などからも距離を置けるんですよね。すると、ラクな気持ちで相手に接することができるので居心地の良さが戻ってくるんです。
一緒にいる時にはお互いにヤマアラシのように針で刺しあってしまうけれども、別れることになり刺しあうことがなくなれば、自然と仲良くなったりするわけですね。
しかし、「じゃぁ、やり直そうか」となったときに上手くいくかというと、また同じようなことの繰り返しになることが多いのが、もどかしいところ。なぜやり直すことが難しいかというと、このパターンに陥りやすいのは、“似た者同士カップル”だからです。
お互いが全然違う価値観や考え方をもっているときには、あまりにも違いすぎるので、さほど大きなケンカにはならないのです。合わせようもなく違っているので合わせようがない。
だけど、ちょっとの違い、ささいな違和感、微妙なズレみたいなものは、合わせようと思えば合わせられるものなので、そこで「お前が合わせろ!あなたが合わせなさいよ!」とケンカになりやすいのです。
まさに二匹のヤマアラシ。似た者同士のときに、意外とこういうことが起きやすいのです。あまりにもくっついたり離れたりをくり返す場合には、結局のところ友達同士でいるほうが、“ベストな関係”であるという結論に落ち着くこともあるのです。
ヤマアラシジレンマはいろいろな読み解きができるので、私も好きなお話です。皆さんの参考になればと思い書かせていただきました。それでは、また!
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