
1.誰か私を止めて!

私たちにはちょっと変わったところがあります
食べすぎたら食べる量を減らそうと思うし、働きすぎたら少し休もうとするし、お金を使いすぎれば節約をしようとします。
では、考えすぎはどうでしょうか?
考えすぎているから、考えすぎを減らそうとはあまり思わないのではないでしょうか?
うむ。なんでだろう?
おそらく考えることは良いことだという認識があるのです。考えれば考えるほどいいアイデアや解決策がわいてくるような気がするのです。
だからつい考えすぎてしまう。間違ってはいないのだけど。多くの人は自分が考えすぎているという自覚すらもっていないでしょう。
自分の頭のなかにほんのわずかな空白を許さないぐらいに考えている人もいます。
寝ても覚めても考えている人のことを“思考中毒”と表現することがありますが、それぐらいに私たちは考えることを手放せないのです。
私は三十歳になった頃、深く思い悩んでいた時期がありました。いわゆる人生のどん底というような時期。
「なぜこうなったのだろう?」「どうすればよかったのだろう?」「もっとできることがあったのでは?」「これからどうなるのだろう?」とぐるぐるぐるぐると考えが止まらないのです。
夜も眠れなくなり、昼間も心ここにあらずで、抜け殻のようになっていきました。ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる。誰か私を止めてほしいんだけど!
2.思考中毒を手放すために

そんな時期に、私に救いを差し伸べた言葉がありました。
「頭を地べたにつけて考えると悩みは深まるばかりだ」
誰が言った言葉なのか、残念ながら思い出せません。
「ものを考えるのに寝たままの姿勢は向かない」
「考えるときには頭をまっすぐにして考えること」
その日から、お布団に入ったら一切の悩みごとを考えることをやめました。横になったら思考を手放すことにしたのです。
まぁまぁ、8割ぐらいはできているのではないかしら。悩みごとが浮かんでくることはあるけれど、どうせいい答えは思い浮かばないのです。
こういうものは諸説、いろいろあると思いますが。寝たまま悩まなくなったことで、生きることが前よりも上手くなりました。
でも、最近、困ることも。お布団に横になった瞬間、アイデアがわいてくることがあるのです。
アイデアはいつも緩んだスキマにやってくる。それをノートに書きとめたりするから、寝ようと思ったのに寝られないことも。