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1.わからないと言えないあなたへ

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たった五文字の「わからない」という言葉ですが、それが言えないばかりに困ったことはありませんか?

わからないことをわからないままにしておくことは、自分だけではなくまわりにも迷惑をかけるので、ちっとも良いことはないはず。

それでもなかなか言い出せないのは「わからない」が、それ以上の意味を持っているからなのかもしれません。

わからないと言うことがなぜこんなにも難しくなってしまったのか、その心理について一緒に考えてみましょう。
 

2.ひとつでも多くの「わからない」を減らすための子供時代

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あなたは「わからない」という言葉にどんなイメージをもちますか?思いつくままにいくつでもあげてみましょう。

ちなみに私は「恥ずかしい」「みっともない」「情けない」「申し訳ない」「迷惑がかかる」というイメージが浮かびました。

おそらくネガティブな印象をもつ人がほとんどではないでしょうか。わからないという言葉は私たちにさまざまな気持ちを感じさせますが、それにはちゃんと理由があるようです。

私たちは教育のなかで、わからないことをわかるようになるために日々特訓してきたといっても過言ではありません。皆さんも学生時代にたくさんのテストや試験を受けてきたことでしょう。

テストや試験には必ず答えが用意されており、どれだけ理解しているのかは“点数”によって表されます。良い成績を取るためには、ひとつでも多くわからないことを減らして、たくさんわかるようになる必要があるわけですね。

しかも、成長すればするほど、自分でわかるようになることが求められます。たとえば、私は算数が苦手な子供だったので、宿題が出ると「ねぇ、ここわからないよ」と親に教わっていました。

小学校低学年までは「仕方がないわね」と言いながら教えてくれました。しかし、高学年になると「またなの?」「どうしてわからないの?」「自分でなんとかしなさい!」と怒られることが増えたのです。

すると、わからないストレスと親に怒られるストレスですっかり算数が嫌いになりました。その結果、算数の宿題が終わらないまま学校に行くことが増えたのです。

わからないことが増えると「本当はわからないのにわかったふりをする」「わからないけれどわからないままにしておく」「なにがわからないかもわからない」という状態になっていくのです。

一番しんどいのは「なにがわからないかもわからない」ということかもしれません。私にとっては算数がそうでしたが、どこがわからないのかもわからないのですから、教えてもらいようもなくなっていくのです。算数はどんどん落ちこぼれていきました。
 

3.わからないことだらけの大人の世界

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学校を卒業して仕事を始めると「わからないことだらけ」であることに直面します。仕事は勉強と違って明確な答えがあるわけではありませんから、なにが正解かはあいまいなのです。

あいまいなものは、それを先に学んだ人から教わる必要があります。教わるということは仕事をしていくうえで当然のことですが、わからないことをわからないと言えない私は、仕事でも“算数”と同じような状態に陥っていったのです。

わかったふりをしているので誤解したまま覚えてしまう。誤解したまま覚えているのでミスが増えてしまう。誤解したまま覚えたことをそのまま誰かに伝えてしまう。

自分の無知を放置したために、仕事でミスを連発してしまい、まわりの人に迷惑をかけることが多くなったのです。

「わからないと言ったら怒られる」「何度も同じことを聞いてはいけない」「聞いたことは一度で覚えなければいけない」「みんなにわかることが私だけわからない」

日々、このようなプレッシャーを抱えたまま仕事をしていたので、覚えられるものまで覚えられなくなっていたのです。

そんな様子をみかねた当時の教育担当である先輩がこんなことを言ってくれたのです。「あのね、わからないことは恥ずかしいことではないんだよ。わからないままにしておくことのほうが恥ずかしいことなんだよ」と。

うまく騙せていると思ったのに、先輩にはしっかりと見抜かれていたのです。おかげでようやくわかったのです。「わかったふりは、自分と相手に嘘をつくことなんだな」と。自力で頑張ることも大切ですが、勇気をもって自分の無知を告白できることも、同じぐらい大切なことなのだと学びました。

「わかりません。もう一度教えてもらえますか?」
これが言えないと社会に出てからひじょうに苦労をします。

もし私と似た経験があるのならば、あなたは「わからない」と堂々と言える環境を作ることが得意な人になるはずです。そして、みんなのわからないことを積極的に解決する人になることでしょう。


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